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雛人形
公開日:2025.12.05 | 最終更新日:2025.11.21

雛人形のお顔の種類と特徴

雛人形のお顔は“種類”によって印象が大きく変わります

 

雛人形を見ると「どのお顔もきれいだけれど、何が違うのだろう?」と感じる方が多いかと思います。

お雛様のお顔は、作り手の技術や考え方によって違いが生まれ、そこに“人形の個性”が宿ります。

特に近年は、

「優しい顔がいい」

「凛とした表情が好き」

「孫に似ているからこの子に決めた」

など、お顔の印象が購入の決め手になることも増えています。

ここでは、専門店として実際にお客様から最も質問の多いお顔の種類と特徴を、分かりやすくまとめました。

 


 

 

1. “ふっくら顔(優しいお顔)”

 

最も人気があり、現代のご家族に選ばれやすいタイプです。

 

● 特徴

 

 

  • 頬が少し丸く、全体的に柔らかい印象
  • 優しさと温かみを感じる表情
  • 小さなお孫さまにも親しみやすい雰囲気

 

このタイプのお顔は「優しく見守ってくれそう」という声が非常に多く、近年人気の中心となっています。

お店でも「お部屋に飾ったときの雰囲気が明るくなる」という理由で選ばれることが増えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2. “端正顔(すっきりしたお顔)”

 

伝統的な美しさを残した、凛とした表情のお顔です。

 

● 特徴

 

 

  • 目鼻立ちがすっきり
  • 落ち着いた気品を感じる雰囲気
  • 長く飾っても飽きがこない“品”のある顔立ち

 

「昔ながらのお雛様の雰囲気が好き」

「しっとり落ち着いた表情がいい」

という方に選ばれることが多いタイプです。

祖父母世代の方が「自分の時代のお雛様に近いから安心感がある」という理由で選ばれるケースもあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

3. “本練のお顔(非常に希少)”

 

数が少なく、店頭で見かける機会がほとんどないタイプです。

 

● 特徴

 

桐の木のおがくずを固めて作る技法のお顔です。

  • 量産ではなく職人の手で作られるため希少性が高い

 

ただし、本練のお顔はそもそも製作数が少ないため、一般的な雛人形売場ではほとんど見かけません。

そのため、雛人形のお顔の価格差は基本的に「ふっくら顔」「端正顔」の違いでは大きく変わらないことがほとんどです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

4. 技法による違い|“入れ目”と“描き目”

 

雛人形のお顔は、目の作り方で大きく印象が変わります。

 

● 入れ目(いれめ)

 

 

  • 立体的な目のパーツを、お顔に組み込む技法
  • 目元に奥行きが生まれ、自然な表情になる

 

「目が生きているみたい」と感じる方が多く、お顔全体に柔らかい陰影が生まれるのが魅力です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

● 描き目(かきめ)

 

  • 職人が筆で一本ずつ描く伝統的な技法
  • 落ち着いた印象で、上品な雰囲気が出る
  • 目の角度や筆の勢いで“表情の豊かさ”が決まる

 

「昔ながらのお雛様はこの描き目だった」という方も多く、根強い人気があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

5. お顔に“値段の差”はある?

 

よくご質問をいただく内容ですが──

実は、一般的なお店に並ぶお顔は、価格差が大きくありません。

「ふっくら顔だから高い」

「すっきり顔だから安い」

ということはほぼありません。

 

● 値段の違いは“衣裳”や“台・屏風”が大部分

 

雛人形の価格は、

 

  • 衣裳の生地(正絹・金襴・西陣など)
  • 織りの技法
  • 装飾の工程数
  • 台や屏風の素材など、お顔以外の要素で決まることが多いです。

 


 

 

6. どんなお顔を選ぶのが正解?

 

雛人形選びで一番大事なのは、

**“ご家族が見ていて心地よいと感じること”**です。

 

  • 優しい表情
  • 凛とした表情
  • ふっくら
  • すっきりどのお顔も、人形師が“想い”を込めて作っています。

 

祖父母世代の方は特に、

「この子なら孫を優しく見守ってくれそう」

「毎年飾るのが楽しみになりそう」

そんな感覚で選ばれる方が多いです。

 


 

 

まとめ|お顔の違いを知ると“選びやすくなる”

 

今回のポイントをまとめると──

 

  • お顔は大きく「ふっくら顔」「端正顔」「かわいい表情」に分かれる
  • “本練の顔”は非常に珍しいタイプ
  • 技法は「入れ目」と「描き目」の2種類が基本
  • お顔そのものが価格差を生むことは少ない
  • 最後は“見ていて好きかどうか”が一番大切

 

雛人形は、お子さま・お孫さまの健やかな成長を願う「家族の象徴」です。

どうか心から気に入ったお顔を選んで、毎年のひな祭りを楽しんでいただければ幸いです。

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