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雛人形
公開日:2025.12.23 | 最終更新日:2025.11.21

雛人形の価値は“着物”で決まる|写真では分からない織り・質感の違いを専門店が徹底解説

雛人形の価格は“着物”で決まる|写真では伝わらない織りと質感の違い

 

雛人形を選ぶとき、多くの方が「顔」で迷われますが──

実は、雛人形の価格の大半は“着物の質”で決まる と言われています。

同じように見える人形でも、

使われている生地・織り・厚み・光沢の違いで、

高級感も美しさも、価格も大きく変わります。

特に写真では“織りの立体感”が伝わらないため、

実物を見た瞬間に「全然違う…!」と驚かれる方がとても多いです。

ここからは、着物の質がどれほど雛人形の価値を左右するのか、

専門店として分かりやすく解説していきます。

 


1. 正絹(しょうけん)|しなやかさ・光沢・高級感のすべてが違う


 


 

正絹とは、蚕の糸(シルク100%)で織られた着物のこと。

雛人形の衣裳に使われる中で、最も格式の高い素材です。

 

● 正絹の特徴

 

 

  • 手触りがしなやかで柔らかい
  • 光の当たり方で“自然な艶”が出る
  • 柄が繊細で奥行きがある
  • 色の階調が豊か

 

写真では光沢が均一に見えることがありますが、

実物は“一色の中に複数の色が溶け込んで見える”ような深みがあります。

正絹の衣裳は、雛人形の格を大きく上げる重要なポイントです。

 


 

 

2. 西陣織(にしじんおり)|立体感・厚み・華やかさの頂点

 

 


 


 

京都・西陣で織られた織物で、

“高級雛人形=西陣織” と言われるほど代表的な素材です。

 

● 西陣織が選ばれる理由

 

 

  • 糸の本数が多く、柄が細かく繊細
  • 厚みがあり「ふっくら高級」に見える
  • 金糸・銀糸が美しく輝く
  • 写真で見るより紋様が立体的
  • 人形に着せた時のボリュームが映える

 

写真では「普通の金襴」との違いが分かりにくいですが、

実物は“柄の奥行き”が驚くほど違います。

 

● 特に大分では西陣織が人気

 

伝統を大切にするご家庭が多く、

祖父母世代からの支持がとても強い素材です。

 


 

 

3. 金襴(きんらん)|豪華さと華やかさを演出する代表格

 

 


 


 

金襴は、金糸を織り込んだ華やかな生地で、

コンパクト雛から豪華系まで幅広く使われています。

 

● 金襴衣裳の特徴

 

 

  • 明るく華やかで写真映えする
  • 比較的リーズナブルで種類が豊富
  • 柄の出方がしっかりしている
  • 衣裳の立体感が出やすい

 

ただし金襴にも「厚み・織り・柄の精度」でランクがあり、

見た目以上に品質差が大きい素材でもあります。

 


 

 

4. 同じ“柄”でも値段が違う理由は?

 

 


 

 

 

よくある質問が

「同じような柄なのに、なぜこんなに価格が違うの?」

というもの。

理由は次の通りです。

 

● 織りの密度(糸の本数)

 

密度が高いほど柄が細かく、発色も立体感も増します。

 

● 生地の厚み

 

厚みがあるほうがふっくらして高級感が出ます。

 

● 金糸・銀糸の質

 

安価なものと高級品では輝き方が全く違います。

 

● 職人の仕立て

 

同じ生地でも、仕立ての技術で“完成度”が大きく変わります。

写真では同じに見えても、

実物は並べると“別物レベルの差”になることがよくあります。

 


 

 

5. コンパクト雛こそ“着物の質”が明確に出る理由

 


 

小さな雛人形ほど衣裳の質はとても重要です。

 

● 理由

 

  • 生地が小さくなるほど柄の精度が問われる
  • 織りが粗い生地だと“のっぺり”見える
  • 厚みのない生地だと貧弱に見える
  • 上質な生地だとサイズが小さくても存在感が出る

 

コンパクト雛にこそ、

衣裳のランク差がはっきり見える のが実情です。

 


 

 

6. 実物を見ると違いが分かるポイント

 

 

● 光の当たり方で生地がどう変わるか

 

 

● 柄の立体感・陰影の深さ

 

 

● 厚みやハリ(写真では伝わらない)

 

 

● 色味の柔らかさ・品の良さ

 

これらは写真だけでは絶対に分からないため、

お店で実物を見る価値がとても大きいです。

 


 

 

まとめ|雛人形の価格を決めるのは“着物の質”

 

今日のポイントをまとめると──

 

  • 雛人形は“衣裳の質”で価格が大きく変わる
  • 正絹・西陣織は立体感・光沢・手触りが別格
  • 金襴は種類が豊富で豪華さが出る
  • 同じ柄に見えても織りの密度でランクが違う
  • コンパクト雛ほど衣裳の質がはっきり現れる
  • 実物を見て選ぶのが一番間違いない

 

お子さま・お孫さまの一生の思い出となる雛人形。

ぜひ“本物の着物の美しさ”を手に取って見比べていただきたいと思います。

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